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千葉誠治監督インタビュー「映画愛が過ぎるゆえに泥沼にはまっていく」

千葉誠治監督インタビュー 【恐怖の言霊インタビュー】vol.2 千葉誠治監督『マウント・ナビ』

キングレコードが贈るホラー映画の人気シリーズ『ホラー秘宝』。
セレクションの信頼度とセンス の良さは、コアなホラーファンからも一目置かれている人気レーベルです。
その「ホラー秘宝」と劇場「キネカ大森」がタッグを組み、未公開映画の新作 3 本と傑作・名作 14 本を取り揃えてドーンと一挙公開中の『夏のホラー秘宝まつり』。
その新作未公開映画の1本、『マウント・ナビ』を監督した千葉誠治監督にお話をお伺いしてきました!

Q フェイクドキュメンタリー(注:架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法)を撮られたのは初めてですか?

『マウント・ナビ』は僕がフェイクドキュメンタリー系を撮ったことがなかったので、やってみたかったんです。
もともと『ブレアウィッチプロジェクト』や『REC/レック』とか『パラノーマル・アクティビティ』とか好きだったんです。
実際にフェイクドキュメンタリーを撮ろうとしている映画撮影隊が山に登って行くと、化け物だかUFOだかに出会って、そこから超常現象とか色々なものが出てきたりして段々虐殺されていくっていう、スプラッターホラー系な目に会いつつも、劇中の映画の撮影は同時進行していく話です。
マウント・ナビ Q 映画好きな仲間たちが真っ二つにされたりしますもんね。

自分たちの仲間が惨殺されていくのを撮影していって、最後にはとんでもないことが起きるという、フェイクドキュメンタリーを題材にした劇中劇の二重構造になってる“フェイクドキュメンタリーホラー”ですね。

Q 面白いですね。フェイクドキュメンタリーなんだけど、実際に映画の中でもフェイクを撮っているっていう。

そうですね。
最初(キングレコードの方に)お伺いした時に、『マウント・ナビ』をどうやって宣伝していくのか悩んでる、とおしゃってて。
マウント・ナビ
Q この映画は、見つかった映像をつないだ映像集…

“ファウンド・フッテージ”って手法ですね。(注:第三者によって発見された (found) 未編集の映像 (footage) のこと。ホラー映画などによく使われる。)
そういうものではない、という風に宣伝して行った方が面白いと思う、とおっしゃってて。

僕の場合はそれを逆手にとった劇中劇にして、映画の中でもフェイクドキュメンタリーを作ろうとしているっていう映画にしたので。
映画の中で映画を撮ってるのは、よくあるんですけど、映画の中でフェイクドキュメンタリーを撮ってるということで、無理矢理ややこしくする。

Q 最初少し戸惑うんですよね。そこがまた面白いですね。

最初は心霊ものとかで撮ろうとしてるんですけど、更に上回るものが出てきたり、徐々に徐々にエスカレートしていくって感じではありますね。
僕がやっぱりインディーズ映画界出身だったりするので、インディーズの人たちの奇妙なところっていうか根性みたいなところとか、歪んだ映画愛とかを盛り込んで、映画が好きなひとであればあるほどユニークな見方で見れるっていう、映画愛満載のスプラッターホラーです。
最終的には真っ二つになるんですけど(笑)。
マウント・ナビ
Q 頑張って映画撮ろうって人たちを真っ二つにしちゃってますよね。

映画愛が過ぎる為にどんどん泥沼にはまっていくんです。

Q 映画愛がゆえの真っ二つですね(笑)。

映画愛に溢れたスプラッターホラー。
でも、本当にそういった意味では見たことがないものがどんどん出てきます。

Q UFOまでは出せるけど、それ以上はネタバレなので今ちょっと出せないっていうのが残念です。

みんな、「なにこれ、撮った人はどこまで本気なの?」って戸惑ってくれたらと思います。笑

Q なるほど。監督自身も賛否両論の反応をたのしみたいということですね。


千葉誠治監督
千葉誠治(ちば せいじ)
監督・脚本・プロデューサー

1990年、ロスアンジェルス・シティ・カレッジに留学し、演出・脚本・編集などの単位を修得し帰国。自主製作による映画の演出を手がけると同時に、映像製作会社にてプロデューサーとしての経験も積む。

『巌流島 -GANRYUJIMA-』(03)「天正伊賀の乱」シリーズ(05~09)、
『red letters』(06)、『忍邪~Evil Ninja~』(10)、『女忍 KUNOICHI』(11)、
『AVN / エイリアンVSニンジャ』(11)、『いま、殺りにゆきます』(12)
『work shop』(13) 、『劇場版 東京伝説』(14)  等

夏のホラー秘宝まつり 『夏のホラー秘宝まつり』
期間:7月5日~7月18日
料金:1500円(2回目以降リピーター割引1100円)
劇場:キネカ大森キングレコードのホラーレーベル「ホラー秘宝」から、『サスペリア』『マーターズ』『クソすばらしいこの世界』『先生を流産させる会』『いま、殺りにゆきます』などの名作・傑作14本と未公開作品3本を2週間にわたって朝から夜まで一挙上映する夢のホラー映画祭。



★スタンプラリー実施!5本見たら1本タダ!
★リピーター割引実施! 2本目~1500円→1100円!
★DVDプレゼント! コンプしたらDVDプレゼント!
★一番面白いホラーを決める【ホラー総選挙】!一位を当てたらDVDプレゼント!
★投票率の最も高いホラー映画を、映画祭 最終日18日(金)に特別上映!
★ホラーしゃべり場!連日18時50分の回上映終了後、怒涛のトークショー実施!
▼上映作品・上映スケジュールなど詳細は公式サイトをご覧ください
http://horror-hiho.com/

配給:ブラウニー
©2014「マウント・ナビ」製作委員会

 
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