多くの映画ファンからも待ち望まれる人気作・名作を選りすぐった、「あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション」シリーズが、2014年10月より松竹から発売されています。
数ある名作の中でも、特に人気の高い金田一耕助シリーズ『八つ墓村』の上映会が、2月28日(土)に立川シネマシティにて開催されました。そちらのオフィシャルレポートが到着いたしましたので、皆さまにお届け!
なんと、上映後に行われたスペシャルトークショーには、『八つ墓村』の大ファンでもある映画評論家・映画監督の樋口尚文さんと、「ホラー・クイーン」の異名を持ち、Jホラーファンのミューズでもある女優・佐伯日菜子さんが登場。
『八つ墓村』への思いや日本のホラー映画について、熱いトークが繰り広げられたとのこと!トークショーの後には、上映を鑑賞されたお客様に「あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション」の商品が当たる<お楽しみ抽選会>も実施され、和気あいあいとしたイベントとなったそうです。
『八つ墓村』について
佐伯さんは、「小さいころに観たイメージでは怖い印象が強かったが、今日改めて観てみると、突っ込み所が満載な映画だった」と切り出しました。それに対し、樋口さんは本業でもある広告の視点から、この大作を15秒のCMにまとめることの困難さについて語るとともに、実際のCMが有名な「たたりじゃー」という台詞を、多治見要蔵が走り抜ける場面にのせた映像の後に、「超大作 八つ墓村」という文字が表れるだけだったことについて、「何なのこのCMは」という当時の驚きを語りました。
野村芳太郎監督について
そして話は「あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション」からも発売されている『丑三つの村』が話題に上がり、 樋口さんは、 同じく「津山三十三人殺し」を描いた作品として話題を掘り下げていき、『八つ墓村』とセットで鑑賞することをお勧めされていました。
また、当日の主要テーマでもあった野村芳太郎監督について、樋口さんが本来は松本清張作品のようなドキュメンタリー・タッチが多い監督でしたが、本作品ではあえて横溝正史作品のようなドロドロした世界を描いたことが面白いと切り出せば、佐伯さんが子供のころに観た「震える舌」の描写がすごく怖かったという記憶を語っていました。
なんとそこで話はとどまらず、佐伯さんは『真夜中の招待状』という作品について語り始めれば、樋口さんはそのクライマックスシーンのセリフを採りあげ、「野村芳太郎監督って何なのだろう」とまだまだ熱論を展開しそうなところで、この日のトークショーは時間の関係上、強制的に終了となりました。
この他にも、脚本の橋本忍さんの突発的なズラシのある台詞が、『砂の器』など他の作品で考えても「巻き込み方が巧い」と樋口さんが評論家的な視点で語れば、佐伯さんは、日本アカデミー賞授賞式のプレゼンターを務めた際、俳優の豊川悦司さんが『八つ墓村』リバイバル版にてノミネートされており、ジーンズとセーター姿に『八つ墓村』の台本をポケットに差し込むというカジュアルな格好で時間ギリギリに現れたという、女優らしいエピソードも披露しました。
好きなものについてなら何時間でも話していられるその感じ!・・・うんうん、分かります。好きなものについて、好きなもの同士で語り合う!たまらんですな~。
特典映像:予告篇5パターン、バリアフリー再生機能付き
<価格3,300円+税>
©1977 松竹株式会社
■ 皇帝のいない八月 ■ 砂の器 ■ 幸福の黄色いハンカチ
■ 切腹 ■ 天城越え ■ 蒲田行進曲
■ 震える舌 ■ 異人たちとの夏 ■ 宇宙大怪獣ギララ
■ 吸血鬼ゴケミドロ ■ 鬼畜 ■ 復讐するは我にあり
■ 丑三つの村 ■ 226
<価格:各3,300円+税>
【5月8日発売】