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あなたならどうする?善悪の境界線に迫る北欧サスペンスが5月公開

真夜中のゆりかご この度、アカデミー賞外国語映画賞『未来を生きる君たちへ』の名コンビによる北欧サスペンスの傑作『真夜中のゆりかご』が、5月15日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて全国公開することが決定いたしました。
真夜中のゆりかご 本作を手掛けるのは、デンマークの女性監督スサンネ・ビア。『未来を生きる君たちへ』(アカデミー賞外国語映画賞受賞作)をはじめ、『悲しみが乾くまで』『愛さえあれば』など、家族ドラマのなかにシリアスなテーマを盛り込み、深い人間ドラマの傑作を撮りつづけてきました。

脚本家であるアナス・トーマス・イェンセンとのコラボレーション『しあわせな孤独』以来6作目。そんな名コンビが今回つくり上げたのは、北欧サスペンスの醍醐味を備えた傑作ドラマ。

2014年のトロント国際映画祭でプレミア上映され、絶賛を浴びたことでも話題の本作。物語の主人公は、妻子に囲まれた幸せの絶頂から突如、突き落とされた刑事。彼がとっさに選んだ行動が波紋を投げ、さらなる衝撃が彼を襲う。湖、川、海と、デンマークの水辺の風景を印象的にとりこみながら、主人公の魂が救済されるまでが、スリリングに、そして情景豊かに描き出されていきます。
真夜中のゆりかごsub2_mini (1) 誠実で心優しい主人公アンドレアスを演じるのは、アクション・スペクタクル巨編「ゲーム・オブ・スローンズ」で世界的に注目されているデンマーク出身の俳優、ニコライ・コスター=ワルドー。ギレルモ・デル・トロ監督が製作総指揮を務めたジェシカ・チャステイン主演のホラー映画『MAMA』、トム・クルーズ主演の『オブリビオン』、ジュリエット・ビノシュと共演の『おやすみなさいを言いたくて』など、今や各国でひっぱりだこ。
これまで目立つ主演作のなかったワルドーが、母国デンマークを代表するアカデミー監督と組み、ハリウッドでの活躍を裏付ける確かな演技で父親の揺れ動く心情を繊細に演じています。

彼の同僚で、離婚の痛手からアルコールが手放せないシモンを演じるのは、『ある愛の風景』『未来を生きる君たちへ』にも出演したスサンネ・ビア組の常連俳優、ウルリッヒ・トムセン。暴力的な薬物依存者を演じるニコライ・リー・コスも、『しあわせな孤独』『ある愛の風景』に出演の常連俳優です。
真夜中のゆりかご真夜中のゆりかご アンドレアスの妻アナ役は、『恋に落ちる確率』『ヴェラの祈り』のマリア・ボネヴィー。そして薬物依存者のパートナー役サネを演じるのは、本作で演技初体験とは思えない熱演を見せるトップモデルのリッケ・メイ・アンデルセン。パーティで彼女と出会った監督が「サネ役は彼女が演じるべきだ」と確信したという、光る魅力の持ち主。

鋭い人間観察と心を揺さぶる精密な心理描写で、近年ハリウッドでも活躍するビア監督。「ある事柄に対して、観客に実際に深く洞察させるきっかけを与えることに、誇りを感じている」と語る彼女が、どうしても映画化したかったという本作。

この作品は、ある種古典的な意味で、根源的に刺激的でありスリルに満ちたものにしなければいけないと感じていました。物語の奥底にあるものはとてもシリアスで、本質的なものでなければいけない。

と彼女が語るように、育児放棄、薬物依存など現代の社会問題を随所に盛り込んだスリリングな展開で観るものを引き込みながら、「悲劇が善悪の境界線を曖昧にする時、人はどこまで正義を見失わずにいれるのか?」という普遍的な問いを、静かな希望の光と共に観客に投げかけています。

主人公のアンドレアスはとてもとても馬鹿げた行動を起こし、自分の倫理観と向き合わなければならない事態に陥ります。ビア監督は、こうもおっしゃっています。

明らかに、疑いもなく間違っている行為に対して、観客に共感の心を抱かせたいんです。でも同時に彼がしたことは、実際的な見地からすれば正しい行為とも言える。そこが気に入りました。

だって、ある意味で人生とはそういうものでしょう。私たちが思う以上にずっと複雑なものです。物事は道徳的に見て正しいか間違っているかに大別されることに変わりはないけれど、人間はなぜ完璧には理解しがたい行動に出ることがあるのか、という問いに対しての考察を深めてくれることでしょう。

善と悪の線引きは非常に曖昧で難しいものですよね。みなさんは、本作の主人公の行動をどうとらえるでしょうか。みなさんがもし、主人公の立場だったらどうしたでしょうか。果たして主人公の選択は正しかったのか、ぜひ劇場で確かめてみてください。

映画『真夜中のゆりかご』は、5月15(金)より、TOHOシネマズシャンテほかにて全国順次公開です。
真夜中のゆりかご真夜中のゆりかご

2014年 トロント国際映画祭正式出品作品
2014年 サン・セバスチャン国際映画祭 SIGNIS賞受賞
監督:スサンネ・ビア『未来を生きる君たちへ』『愛さえあれば』
脚本:アナス・トーマス・イェンセン『未来を生きる君たちへ』『愛さえあれば』
出演:ニコライ・コスター=ワルドー『オブリビオン』、ウルリッヒ・トムセン『悪童日記』、マリア・ボネヴィー『ヴェラの祈り』、ニコライ・リー・コス
2014年/デンマーク/102分/カラー/デンマーク語、スウェーデン語/シネマスコープ/5.1ch/英題:A SECOND CHANCE/字幕:稲田嵯裕里

提供:KADOKAWA、ロングライド 配給:ロングライド 宣伝:クラシック

STORY
敏腕刑事のアンドレアスは、美しい妻アナと乳児の息子とともに、湖畔の瀟洒な家で幸せに暮らしていた。そんなある日、通報を受けて同僚シモンと駆けつけた一室で、薬物依存の男女と衝撃的な育児放棄の現場に遭遇する。一方、夫婦交代で真夜中に夜泣きする息子を寝付かせる日々は愛に満ちていた。だが、ある朝、思いもよらない悲劇がアンドレアスを襲い、彼の中で善悪の境界線が揺れ動いていく…。
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